雨樋の名称・形状・材質
雨樋の基礎知識(名称と役割、形状、材質)
「雨樋修理の見積りを取ったが、部材の名称がわからない?」
「自分で雨樋の名称を理解しておきたい!」
そんな方に向けて、雨樋の名称について読み方や役割や形状、材質についてご紹介します。
【解決!】この記事であなたがわかること
・雨樋の部材名称と役割がわかる
・雨樋の形状がわかる
・雨樋の材質がわかる
・雨樋の形状がわかる
・雨樋の材質がわかる
雨樋の部材名称


雨樋の名称は、雨樋メーカーにより、呼び方が若干異なります。
軒樋の部材
軒樋 のきどい | 屋根の軒先に横向きに設置される雨樋なので、軒樋と呼ばれております。 屋根に降った雨水を軒樋が受け止めて、集水器へと流すために勾配を付けています。 |
集水器 しゅうすいき・じょうご | 軒樋で受けた雨水を集めるのが集水器で、縦樋に雨水を送り込みます。 別名「じょうご」とも呼ばれ、軒樋と縦樋が交わるT字路に使用する部材。 集水器にゴミが溜まり雨漏りの原因となるので、定期的な掃除が必要となります。 |
軒継手 のきつぎて | 軒樋同士を繋ぐ際にこの部材が用いられ、軒樋の既製品は1.8m~4.0m/本で造られております。 |
軒曲り のきまがり | 軒樋の曲り角に使用する部材で、一般的に「軒曲り」と「曲り」で呼ばれております。 軒曲りには「外曲り」と「内曲り」の2種類があります。 |
止まり とまり | 軒樋の端の部分から雨水が流れないように設置する部材が「止まり」です。 接着剤等でしっかり固定し、雨水が漏れないように施工します。 |
軒樋金具 のきどいかなぐ | 軒樋を支える金具で、大きく吊金具と受金具の2タイプに分けられます。 軒樋金具の仕上げのタイプは「打ち込みタイプ」「正面打ちタイプ」「横打ちタイプ」などがあります。 素材もステンレス製・ポリカーボネート製・銅製・亜鉛メッキ製と様々あります。 金具のピッチは最大でも1,000mm以内に設置するのが一般的で、住んでいる地域の積雪量や風速次第では、450mm以内や300mm以内に制限される場合もあります。 |
縦樋の部材
竪樋・縦樋 たてとい、たてどい | 建物の壁面に設置され、集水器から地面の排水口にかけて雨水を流している部材が「竪樋・縦樋」です。 一般的な名称は「竪樋」「縦樋」や「立樋」です。 |
竪継手・縦継手 たてつぎて | 樋同士を繋ぐ際にこの部材が用いられ、建物の高さに合わせて設置します。 通称「ソケット」と呼ばれており、竪継手・縦継手・立継手でも呼ばれております。 |
エルボ | 縦樋の向きを変更する時などに使用するL字型の継手が「エルボ」です。 肘(ひじ)のように見えるため「エルボ」という名前が付いた。 屋根から直線に縦樋を設置できない場合が多いため、エルボを使用して建物の形状に沿った配水を行います。 |
寄せます よせます | 屋根から軒樋を経由し伸びる縦樋とバルコニーなどに設置されたドレンからの雨水を合流させ、1本にすることによってスッキリみせることができる部材を「寄せます」や「合わせ枡」と言います。 |
角マス・飾り桝 かざります | 屋上やベランダに溜まった雨水の排水口に取り付ける部材で、壁の側面や天井に設置します。 縦樋に繋げ雨水を排水すると同時に、雨水と一緒に集まってしまったゴミを掃除するために使われます。 特に蓋付きで、雨水と一緒に集められるゴミを掃除するために設けられています。 |
でんでん・縦樋金具 たてどいかなぐ | 縦樋を支える金具で、建築業界では「でんでん」と呼ばれ、他にも「控金具(ひかえかなぐ)」とも呼ばれている。 縦樋金具は主に2種類あり「打ち込みタイプ(でんでん)」と「ビス固定タイプ(トンボ)」があり、縦樋に1m間隔で設置します。素材はステンレス製・ポリカーボネート製・銅製・亜鉛メッキ製と様々あります。 |
雨樋の形状
雨樋の形状は主に3つあります。
雨樋の形状
・半円形
・角型
・特殊型(意匠型、内樋型)
・角型
・特殊型(意匠型、内樋型)
それぞれの特徴について簡単に説明します。



①半円形
昔からある最もスタンダードで典型的な半円形の雨樋です。
築30年以上の住宅の雨樋の大半がこの半円型です。
単純な形状のため、他のタイプに比べて安価で、ホームセンターでも販売されております。
②角型
角型は四角形のため雨水量を多く確保できるため、最近では主流の形状になっております。
近年頻発するゲリラ豪雨に備えて片方がせりあがった形状もあります。
③特殊型
雪国では雪かきをする際に雨樋を傷めないように、特殊な形状の雨樋を使用することが多くあります。
特殊型は複雑な形状から価格はかなり高額となっております。
他にも、デザイン性を重視した「意匠型」やパラペット屋根にある「内樋型」などもあります。
雨樋の材質

材質 | 目安の費用 |
---|---|
塩化ビニール製 | 1,500円/㎡~ |
・多くの住宅で採用されており、最もポピュラーな雨樋 ・軽量で低コスト ・経年劣化でひび割れ、変色や変形が見られる | |
合成樹脂製(プラスチック) | 2,500円/㎡~ |
・近年の新築で最も普及されている雨樋 ・塩化ビニールと特徴は似ている ・塩化ビニールより耐久性が高く、価格もやや高い | |
ガルバリウム製 | 5,000円/㎡~ |
・軽量でサビにくく、耐久性が高い ・価格が高め ・劣化するとサビが出ることがある | |
銅製 | 12,000円/㎡~ |
・価格は高いが頑丈 ・年数が経つと変色し、亀裂が発生する場合もある |
雨どい交換の場合は、材質によって価格が異なります。塩ビ製は、価格は安いですが、耐久性が劣るため、合成樹脂製以上をお勧めしています。